ホットヨガスタジオを全国展開する「LAVA International」(東京都港区)が運営するエステサロンで、景品表示法で禁止されたステルスマーケティング(ステマ)などにあたる表示をしていた疑いがあることが、わかった。消費者庁から指摘を受けた同社は再発防止のため自主的に是正する計画を同庁に出し、28日に認められた。
消費者庁などによると、同社はフェイシャル専門サロン「DanjoBi」や「MUQU」を運営。美容施設検索・予約サイトのホットペッパービューティーを通じて店を利用した客に、サイトの口コミ欄に星五つの投稿をすることを条件に次回利用時に施術料から500円割り引くと伝え、投稿させていた。従業員が星五つの投稿をしていたケースもあった。
また、サイトのクーポンメニューに「1万7380円→3800円」などと表示し、通常より安値で施術を受けられるような表示をしていたが、当時、値引き前の価格で施術はしていなかった。
ステマが疑われる客による口コミ欄への投稿は2024年2月ごろから今年6月まで、従業員による投稿は23年10月から今年2月まで表示が確認されていた。
また、割引中と誤解されるクーポンの表示は21年1月から24年11月まで続いていた。
24年11月時点で両サロンは関東で13店舗運営されていたが、景表法違反の疑いがあったのは一部の店舗の表示という。
同社は「今後、広告表示に関するチェック体制の強化をより一層徹底し、再発防止に取り組みます」などと謝罪コメントを発表した。二重価格のクーポンを利用した客に対しては施術料の一部を返金するという。
今回の行政処分は景表法違反の疑いがある表示をした業者が、自主的に改善に向けた計画を消費者庁に提出するもの。認められた場合、措置命令や課徴金納付命令を受けずに済む。早期に問題を是正することが狙いで、昨年施行された改正景表法に盛り込まれた制度。